暮らす記録。

シンプルライフをめざして日々こまごまと。

童話館の絵本配本はじめました。決め手など。

全然更新していませんでしたが、わたしも赤子もとても元気です。

 

2016年に入って、絵本配本サービスに申し込んだ。

わたしは物心ついたころからずうっと本が好きで、子どものころの幸福な思い出のおおきな部分は読書体験が占めている。

でも、ごく小さいころ読んだような絵本はどんなものだったか、ほとんど記憶がない。

母親がノンタンの絵本や、スーパーの金属ラックで売っているようなアニメ絵の絵本を買ってくれたことは覚えているけれど、特に気に入った内容でもなかった(アニメ絵の本は、お姫様の絵を真似して描いた)。だから、ごくごく小さい子にどういう絵本が良いのか、セレクトをお任せしようと思った。もう少し大きくなったら図書館につれていきたいけど、ページを破ったり舐めまわしたりする年頃のうちは利用したくないし。

 

絵本配本サービスは、思ったより多くの企業が行っている。比較サイトもある。

出版社が出している月刊絵本もあるけれど、いろいろな出版社のロングセラーを読みたいと思い、パス。

となると、クレヨンハウスや絵本ナビ、童話館などの配本サービスになる。

どこもロングセラーの良書、もしくは各社新刊などを配本してくれるらしいが、わたしは童話館にした。

決め手は三つ。

1、機関紙の「絵本のある子育て」を読んで好感を持ったこと、

2、前代表と、翻訳家の石井桃子さんの関わりを知ったこと、

3、以前、長崎の童話館絵本美術館(といっても一階の無料ゾーンだけ)に行ったことがあり、雰囲気が素敵だなあと思って絵本を購入したことがあること。

 

1、「絵本のある子育て」は、いろんな医療機関などにおいてあるので、読んだことがある方もいらっしゃるかも。ああ、子どもに対して一家言ある方が作った会社なんだなあ、と思わされる。よく言えばポリシーがあるし、悪く言えば濃くて重い。わたしは好感を持った。

2、石井桃子は、「ピーターラビット」「くまのプーさん」「うさこちゃんミッフィーのほうが有名になっちゃったが)」をはじめとした名作児童文学を多数翻訳し、岩波少年文庫の立ち上げに関わった、児童文学の神様みたいな人。宮崎駿も、彼女の翻訳は「ベッカクカンペイタイシャ(別格官幣大社)」と褒め称えている。わたしも小さいころから「いしい ももこ やく」の本に親しんできた。

最近、彼女のエッセイや評伝を読みあさり、すごい人なんだなあという気持ちを新たにしていた。童話館の前代表が、彼女の訳した絵本が絶版になっているため直接交渉して復刊したこと、石井桃子が童話館のために改訳を行ったことなどが評伝に載っていて、親近感というか信頼感が増した。

ひみつの王国: 評伝 石井桃子

ひみつの王国: 評伝 石井桃子

 

 3、以前長崎に旅行したときに寄った。実は童話館と童話屋を間違えていた。(童話屋は、ポケット詩集を発行しているところ)でもとても趣のある建物で、立ち読みした『あすは きっと』にぐっときて、辛いとき読もうと買って帰った。

 

 

そんなこんなで、うちの赤子が6ヶ月になった今年から、サービスに加入した。

読み聞かせの経験はないので、上手に読めているかわからないけれど、けっこうまじめに反応してくれる。

8ヶ月の今は、紙がまとまった本という構造が面白いようで、ページを自分で適当にめくろうとしたり、本を振り回したりしている。わたしはそれを、よいよい、と思いながら眺めている。ページをかじったりしながら、本に慣れてくれたらいいな。

そして、もう50に手が届こうというわたしの年上の従兄が、本棚にだいじに『ちいさいおうち』を置いているように、宝物のような本が一冊でも見つかればいいと思う。

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(『コロちゃんはどこ?』)
 
石井桃子のことば。
「子どもたちよ 子ども時代をしっかりとたのしんでください。
おとなになってから 老人になってから あなたを支えてくれるのは
子どものころの「あなた」です」
 
このことばを、最近また本棚から引っ張り出した大草原の小さな家シリーズを読んで思い出した。カラカラに乾いたみかんの筋がはさまっていたのだ。
わたしがまだ小学生のころ、はんぶん仮病で学校を休み、布団のまわりに本を積み上げて、みかんを食べながら読みふけっていた、その時のみかんの筋だ。そのころの家のことやなにかが鮮明に思い出されて、とても暖かい懐かしい気持ちになった。
 
四月からは保育園入所。約10ヶ月の産休・育休期間、ぞんぶんに生かし、赤子との暮らしをしっかり満喫しました。快く休暇をとらせてくれた職場にも、お手当増額・社会保険の支払いを免除してくれている国にも感謝。がんばるぞ。
関わってあげられる時間は激減するだろうが、せめて抱っこして絵本を読む時間が思い出になってくれたらと思う。
 
 
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